風水害の基礎知識

日本周辺では、過去30年の平均で年間約26個の台風が発生しており、全国各地に強風や大雨による被害をもたらしています。また、集中豪雨による水害や土砂災害などの被害も後をたちません。これらの風水害から身を守るために、風水害に関する基礎知識を理解しておきましょう。

主な風水害

台風

台風・ハリケーン・サイクロンの発生場所のイラストと台風で、家の屋根瓦が、飛ばされているイラスト

熱帯の海上で発生する低気圧を「熱帯低気圧」と呼びます。このうち、北西太平洋または南シナ海に存在し、最大風速(10分間平均)がおよそ17m/s以上のものを「台風」と呼びます。台風は上空の風に流されて動き、地球の自転の影響で北へ向かう性質を持っています。そのため、通常東風が吹いている低緯度では台風は西へ流されながら北上し、上空で強い西風(偏西風)が吹いている中・高緯度に来ると台風は速い速度で北東へ進みます。

集中豪雨

大雨の雨で、車が水没しているイラスト

同じような場所で数時間にわたり強く降り、100mmから数百mmの雨量をもたらす雨です。
激しい雨と雷が夜半や明け方など時間を選ばず、何時間も続くことが特徴です。

土砂災害

山の側面が崩れ、土砂で家が押し流されているイラスト

土砂災害は、すさまじい破壊力をもつ土砂が、一瞬にして多くの人命や住宅などの財産を奪ってしまう恐ろしい災害です。山腹や川底の石や土砂が集中豪雨などによって一気に下流へと押し流される現象を土石流といいます。
また、山の斜面や自然の急傾斜の崖、人工的な造成による斜面が突然崩れ落ちることを崖崩れといいます。

特に注意が必要な気象

春~盛夏(梅雨前線)

春から盛夏への季節の移行期には、梅雨前線が日本から中国大陸付近にかけて出現します。梅雨の長雨で地盤が緩んでいるときに大雨になると、土砂災害が起きやすくなります。

夏~秋(秋雨前線)

夏から秋にかけての季節の移行期には、梅雨前線と同じような気圧配置になり、秋雨前線が日本付近に出現して長雨や大雨をもたらし、道路の冠水などが起こります。

7月~10月(台風)

7月から10月には接近・上陸する台風も多くなるので、大雨や暴風に注意が必要です。例えば、2011年の台風第 15 号では、暴風によって渋谷や銀座で街路樹の倒木が起きたり、電車が運転を見合わせて都民の足に影響が出ました。

高潮(湾岸部)

東京は、東京湾の最奥部に位置しています。南西側に外洋との出入口があり、また水深も比較的浅いために、高潮の被害を極めて受けやすい地形です。

特に注意が必要な場所

低地帯

大雨が降ると、低地帯では冠水するおそれがあります。側溝などの位置がわからなくなる場合もあるので注意が必要です。

地下室・半地下家屋

地下室や半地下家屋を設置している建物や道路より低い土地にある建物では、集中豪雨により浸水被害が増加する傾向にあります。浸水に備えて「止水板」 や「土のう」などを準備するとともに、危険を感じる前に避難しましょう。

河川

はん濫の危険性がありますので、近寄らないこと。 河川沿いに住んでいる人は、地域の防災情報などに耳を傾け、すぐに避難できるようにします。

山間部

崖地周辺や山間部では、土砂災害に注意が必要です。警報が発表されなくても、土砂災害の前兆が見られたら、 安全を確保した上で避難しましょう。

注意報・警報・特別警報

注意報

大雨や強風などによって災害が起こるおそれのあるときに、気象庁が注意を呼びかけます。自治体が発表する避難準備情報に注意し、雨・風の影響を受けやすい地区では、避難行動要支援者は早めの行動を心がけます。

主な注意報:大雨注意報、強風注意報、洪水注意報、波浪注意報、高潮注意報、雷注意報

警報

重大な災害が起こるおそれのあるときに出され、 該当する地域で警戒を呼びかけます。自治体が発表する避難情報に注意し、必要に応じ速やかに避難します。

主な警報:大雨警報、暴風警報、洪水警報、波浪警報、高潮警報

特別警報

警報の発表基準をはるかに超え、数十年に一度しかないような重大な災害の危険性が高まっている場合に発表されます。直ちに安全な場所に移動する必要があります。

主な特別警報:大雨特別警報、暴風特別警報、高潮特別警報、波浪特別警報
(注)『洪水』を対象とした特別警報はありません。指定河川洪水予報の発表や水位情報の周知により警戒を呼びかけています。
(注)『津波』に関しては、「~~特別警報」という名称ではなく、危険度が非常に高いレベルのものを「特別警報」として位置付けます。津波の高さが3mを超えると予想される場合に発表される「大津波警報」を特別警報と位置付けます。

その他(台風・大雨に関する情報・予報)

記録的短時間大雨情報

大雨警報が発表されているときに、数年に1回程度発生する激しい短時間の大雨を観測、または解析したことを発表する情報。現在の降雨がその地域にとってまれにしかない激しい状況であることを周知するために発表されます。

指定河川洪水予報

気象庁は河川を管理する国または都道府県と共同し、指定河川について、水位や流量を示した洪水の予報を行っています。指定河川洪水予報には、はん濫注意情報、はん濫警戒情報、はん濫危険情報、はん濫発生情報の4つがあります。

土砂災害警戒情報

大雨警報が発表されている状況で、土砂災害の危険が非常に高まったときに、対象となる区市町村を特定して、都道府県と気象庁が共同で発表します。土砂災害の危険箇所・警戒避難区域・特別警戒区域は「東京都 土砂災害危険箇所マップ」などで確認できます。

発表区域と発表基準

平成22年5月から、原則として区市町村を単位とした発表区域に気象警報・注意報が発表されています。
東京都の発表区域と発表基準は気象庁ホームページでご覧いただけます。

避難情報について

避難準備・高齢者等避難開始

  • いつでも避難ができるように準備しましょう。
  • 高齢の方など、避難に時間を要する方は避難を開始しましょう。

避難勧告

  • すぐに3階以上の丈夫な建物に避難しましょう。
  • 外出することでかえって命に危険が及ぶ状況では自宅内の安全な場所に避難しましょう。

避難指示(緊急)

  • まだ避難していない人は、ただちに3階以上の丈夫な建物に避難してください。
  • 避難の時間的余裕がない場合は生命を守る最低限の行動をしてください。

(注)必ずしもこの順番で発令されるとは限らないので、ご注意ください。
また、これらの情報が発令されていなくても、身の危険を感じた場合は避難を開始してください。

(注)内閣府は、各市町村が避難勧告等の発令基準や伝達方法を検討するに当たり考えておくべき事項を示した「避難勧告等に関するガイドライン」を策定しています。
詳しくは、内閣府のサイトをご覧ください。

風雨の知識

風の強さ、平均風速及び人への影響

  • やや強い風
    平均風速:10~15m/s。風に向かって歩きにくい。傘がさせない。
  • 強い風
    平均風速:15~20m/s。風に向かって歩くことができない。小枝が折れる。
  • 非常に強い風
    平均風速:20~25m/s。車の運転は危険。風で飛ばされたもので窓ガラスが割れる。
    平均風速:25~30m/s。樹木が倒れブロック塀が壊れる。屋外での行動は危険。
  • 猛烈な風
    平均風速:30m/s以上。屋根が飛ばされたり、木造住宅の全壊が始まる。

雨の強さ、1時間雨量及び人への影響

  • やや強い雨
    1時間雨量:10~20mm。ザーザーと降る。話し声が聞き取りにくくなる。
  • 強い雨
    1時間雨量:20~30mm。どしゃ降りの雨。傘をさしていてもぬれる。
  • 激しい雨
    1時間雨量:30~50mm。バケツをひっくり返したように降る。山崩れやがけ崩れが起こりやすくなる。
  • 非常に激しい雨
    1時間雨量:50~80mm。滝のように降り、傘は全く役に立たなくなる。
  • 猛烈な雨
    1時間雨量:80mm以上。雨による大規模な災害が発生するおそれが強い。

河川の知識

  • 氾濫注意情報
    河川の氾濫発生に注意を求める水位。この水位に到達し、さらに水位の上昇が見込まれる場合発表される。
  • 氾濫警戒情報
    氾濫に対する警戒が必要な水位。さらに水位の上昇が見込まれる場合や、一定時間後に氾濫危険水位に到達が予想される場合に発表される。
  • 氾濫危険情報
    氾濫の恐れがある水位で「いつ氾濫してもおかしくない」状態。付近の住民は、この水位に到達する前に避難完了しているべき危険な状態。
  • 氾濫発生情報
    既に河川の氾濫が発生している状況。

風水害に対するわが家の備え

風水害による被害を最小限にするためには、日頃からの備えが必要です。

このページに関するお問い合わせ

東京都総務局総合防災部防災管理課
電話:03-5388-2453
メールアドレス:S0000040(at)section.metro.tokyo.jp (at)を@に変えて送信して下さい。

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