巨大地震1巨大地震2台風・豪雨災害そのほかの災害多様な人びとにもしもの防災災害知識熊本県益城町の寺迫地区では強い揺れにより多くの家屋が倒壊〔写真提供/共同通信社〕189地震災害×感染症被害 熊本地震平成28(2016)年4月14日と16日に、最大震度7の地震が2度にわたり発生した熊本地震。災害関連死も含めて276人が犠牲となり、熊本県内だけで19万8,000棟を超える家屋被害が出ました。そのため避難所に身を寄せた人が多く、地震発生から9日を過ぎた時点でも、熊本県内で6万7,000人以上が避難生活を送っていました。その頃、熊本県内の一部の避難所で下痢や吐き気などを訴える避難者が急増し、一部の患者からノロウイルスが検出されました。避難所では断水のため、トイレでの手洗いにくみ置きの水を使っており、衛生状態が悪化していました。さらに頻発する余震に備えて、屋内でも土足で過ごす人が多く、トイレから居住エリアにノロウイルスが持ち込まれる危険性が高まっていました。避難所ではノロウイルス検出を受けて、土足厳禁の徹底・次亜塩素酸によるトイレ消毒などの感染対策を実施しました。
元のページ ../index.html#189