【防災活動見学レポート】若林町会が、『わかばやし防災・減災塾』を実施
更新日 平成26年12月15日印刷
平成26年11月22日(土曜日)、東京防災隣組第二回認定団体である「若林町会」が『わかばやし防災・減災塾』を実施しました。
若林町会は国士舘大学と協定を締結し、震災時には学生が避難誘導サポータとして出動し、住民とともに救護や傷病者搬送等の支援を行うこととしています。この協定をきっかけに、今年度、さらに、協定の枠から一歩進めて連携を深め、避難誘導応急手当トリアージ訓練を実施し、さらに、若林小学校の全校児童への防災教育、避難所運営シミュレーション訓練などを予定しています。そして、災害時には、行政とは別途に大学内に応急救護所を立ち上げる構想もあり、地域防災力の向上のためのさらなる協力関係の構築をめざしています。今回、その一環として応急手当をテーマとした講座がその国士舘大学を会場として、行われました。

まず、講義に先立ち、災害時に役立つスマホワンポイント・レッスン「伝言ダイヤル、災害情報取得などの活用法」が行われました。災害時には通信の麻痺が想定されるため、各種災害用伝言サービスが安否確認を行う上で有効であるということで、利用方法についてのレクチャーが行われました。
また、近年普及が広がっているツイッターについて、ユーザーに調査を行ったところ、42.3%が防災・減災についてツイッターを活用したことがあるとの結果が出たことから、災害時の情報発信・収集のツールとして、今後さらに期待できるのではとの話をされました。
次に、国士舘大学の田中秀治氏を講師に迎えて、「災害時の応急手当のいろいろ」というテーマで講座が実施されました。
田中教授は蘇生学、外傷学、熱傷学などがご専門で、ERや災害現場をご経験されています。現在、大学で消防士や救急救命士などの養成を行っておられます。
災害時には、いたるところで負傷者が発生し、救急車を呼んでも迅速には駆けつけられないことが想定されます。地域に住んでいる人がその地域の負傷者に応急手当を行うことが重要です。
講義内容は、バイタルサインとは、軌道確保、救命蘇生の緊急度、心停止を疑わせるキーワード、応急手当の種類、やけどに対する手当て、出血の種類、出血に対する手当て、骨折の固定の仕方、頚椎保護、体位変換の効果、傷病者搬送の注意点と搬送方法などにわたりました。
また、災害時には、三角巾やそえ木などの応急手当に便利な道具が、身近にあるとは限らないものですが、その代わりにネクタイ、ベルト、靴下、傘などの日頃より身に付けているもので十分に止血や骨折時の固定が行えることを、デモンストレーションを交えながら分かりやすくレクチャーされ、他にないとても実践的な講義内容でした。
講座後には、災害時には自ら応急手当を行うことをイメージした熱心な質問が聴講者から寄せられました。それに対して、「応急手当を行う際は、一人でやらず、周りに声をかけて複数で交代や分担しながらやること」などのアドバイスが講師からされました。
ネクタイや傘を活用した固定方法実演の様子
今回、講座を実施された若林町会の防災活動の取り組みは、「東京防災隣組第二回認定団体活動事例集」(P31)や「東京防災隣組2013」(P52)に掲載されています。是非ご覧ください。
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