東京の防災プラン
44/59

― 40 ―起こりうる被害の様相発災時に起こりうる想定シナリオ〉 〉 〉 〉 〉 〉 〉 〉 〉 〉 〉 〉 〉 〉 〉発災〜一週間程度〜数十分後▼防災行政無線が、津波警報の発表と、高台の避難場所への避難指示を伝えているようだが、屋内では聞き取りづらい▼▼▼▼他の避難者が持ち込んだラジオで災害情報を確認すると、津波警報は解除されたとのこと。全国的に大きな被害が出ているようで、島への支援が遅れるのではないかと不安になる▼いったん自宅に戻ると、道路はがれきで埋まっており、集落一帯が津波にのまれて全壊している▼避難施設では物資を心配する住民らが口々に不安を訴えているが、近くの港は津波で岸壁や桟橋が破壊されるなどしており、船での輸送はすぐには難しそうな状況である▼余震のおそれ、生活物資の不足など孤立する状況についての不安などから、家族全員で島外避難を検討するが、先行きの生活に不安を感じる▼朝起きてテレビを見ていると、緊急地震速報が映し出され、強い揺れに警戒するよう呼び掛けている。数秒もしないうちに横揺れが起き、家が揺れる▼数分続いた揺れがようやく収まりテレビに目をやると、大地震が発生し、全国的に津波警報が発表された模様である▼▼▼外の様子を見ると、近所の人が非常用持ち出し袋を持ち、着の身着のまま駆け出している。慌てて家族に声をかけ、皆で家を飛び出す▼隣の家の一人暮らしの高齢者宅には、消防団員が避難を促しに来ていた ▼避難途上で、散歩に出ていたという観光客から避難場所の位置を聞かれたので教え、すぐ走って逃げるよう伝える▼▼▼高台の避難施設にたどり着き、地震の状況が収まるまで留まることにした▼他県に住む親戚に連絡しようとするが、電話がつながらない▼施設に備蓄してある食料等は限られている模様。自宅から何とか持ち出した少量の水、非常食などを家族で分け合ってしのいでいる▼▼【出典】(一財)消防科学総合センター

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です