東京の防災プラン
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― 4 ―(1)起こりうる被害の様相― 8 ―― 9 ―発災時に起こりうる想定シナリオシナリオから導き出される事態備えるべき取組〉 〉 〉 〉 〉 〉 〉 〉 〉 〉 〉 〉 〉 〉 〉発災〜数時間後1.建物の耐震化、更新等(p14参照)2.住民による救出活動の展開(p16参照)3.出火・延焼の抑制(p18参照)▼突然の強い揺れに襲われ、耐震改修をしていなかった自宅は大きくきしみ、立っていることができない▼▼▼建物等の倒壊◇耐震性の低い家屋、マンション等は倒壊し、死者、自力脱出困難者が発生▼揺れにより突然大きな音がして家具が倒れ、窓ガラス等が割れる▼転倒した本棚の隙間から子供が泣き叫ぶ声が聞こえる▼自力で脱出できない子供を、隙間からなんとか引っ張り出し助け出す▼▼家具類等の転倒・落下・移動◇固定していない家具類等の転倒・落下・移動による下敷きとなり、自力脱出が困難となるおそれ◇揺れに伴う衝撃により窓ガラス等が飛散し、死傷するおそれ▼自宅の外に出ると、周辺の古い家屋が多数倒壊しており、倒れた家屋の中から助けを求める声が聞こえるが、一人ではなかなか救出できない▼▼▼住民による救出活動の困難◇防災に関するノウハウが不足する場合、助けられる命を救えないおそれ◇近隣同士の関係が薄い場合、負傷者救出に迅速に対処することが困難▼倒壊した家屋の一部から火の手が上がる▼近くの住民が必死の形相で火を消し止めようとしているが、自分は何をすればいいのか分からず、ただ茫ぼう然と見ていることしかできない▼▼▼▼火災の発生・延焼◇出火時に適切な初期消火ができない場合、延焼のおそれ◇消火活動を行う人材や資機材が少ない場合、消火が難しく延焼火災のおそれ◇非耐火構造の建物が密集する地域では、延焼火災による建物滅失のおそれ◇延焼火災に伴う多数の死者・重傷者の発生4.安全で迅速な避難の実現(p20参照)▼先ほどの火の手は消し止められたようだが、別の場所から延焼する炎が見え、身を守るために避難場所へ移動する▼▼その後、防災行政無線等により、避難所開設の放送が流れる▼自宅が気になり、確認と食料等確保のため自宅に戻るが家屋が滅失しており、避難所に身を寄せることを決断する▼▼▼▼▼避難行動等の混乱◇避難時に自宅から持ち出すものを事前に準備していない場合、避難開始が遅れ、火災等に巻き込まれるおそれ◇避難場所や避難経路が分からない場合、移動に相当な時間を要する◇高齢者などは迅速かつ円滑に避難することが困難◇揺れ等に伴う道路等の被災により、避難に支障をきたす起こりうる被害の様相自   宅マグニチュード7.3/冬/18時/風速8m/s想定条件【出典】(一財)消防科学総合センター【出典】(一財)消防科学総合センター【出典】(一財)消防科学総合センター1発災時に起こりうる想定シナリオ 自宅や繁華街などにおいて自然災害に見舞われた時、どういう事態が自分の身の回りに起こりうるかを発災前後から時系列(上から下へ展開)に描写2シナリオから導き出される事態 1発災時に起こりうる想定シナリオから導き出される、一般的な事象として想定される事態を記載3備えるべき取組 想定されるそれぞれの事態に対して、2020年までに備えるべき各種取組の概要を記載(注1) 想定シナリオは、都民の皆さまに自然災害の発生によって自分の身の回りでどういう事態が起こりうるのかをイメージしていただくもので、実際の災害発生時にこの順番で起きるものではありません。(注2) 自助・共助・公助の取組は、想定シナリオに沿って記載していますが、いずれの取組も、想定される事態に対してあらかじめ備えるべき取組であり、取組の順序を示すものではありません。また、各取組は記載されている時期及び想定シナリオに限定して備えるべきものとは限りません。(注3) 「2020年」までの取組と表されるものについては、2020年度末までに実施するものが含まれています。(注4) ※を記した用語については、各章の最後のページに、用語説明を記載しています。4ケース 自然災害に見舞われる場所と自然災害の想定条件を記載1234「東京の防災プラン」の見方について

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