東京都の火山

東京都の区域内には全国111の活火山(※)のうち、21の火山が存在します。これらの火山は全て島しょ地域に存在し、住民が居住している火山島は8島あり(伊豆大島、利島、新島、神津島、三宅島、御蔵島、八丈島、青ヶ島)、常時観測火山となっている島はそのうちの6島になります。

東京都内にある活火山は21火山で、日本にある111の活火山の約2割を占めています。人が住んでいる火山島は8島あり、そのうち伊豆大島、新島、神津島、三宅島、八丈島、青ヶ島が常時観測火山となっています。

東京の火山島の噴火史について、直近の100年の火山活動は伊豆大島で28年~36年間隔、三宅島で17年~22年間隔で発生し、住民が島外に避難しています。

このうち特に活発に活動しているのは伊豆大島と三宅島で、この100年間で伊豆大島が3回(28~36年間隔)、三宅島が4回(17~22年間隔)噴火しており、噴石、火山灰、溶岩流及び火山ガスによる直接・間接の被害や住民の避難が発生しています。

※活火山: 概ね過去1万年以内に噴火した火山及び現在活発な噴気活動のある火山として火山噴火予知連絡会が定義した火山

活発に活動している活火山の噴火状況

発生年月

発生場所

噴火概要

昭和61年

11月

伊豆大島

  • 夏ごろから火山性微動を観測
  • 山頂火口から溶岩流がカルデラ床に流下
  • カルデラ床では割れ目噴火、溶岩噴泉、溶岩流が発生。
    外輪山外側でも割れ目噴火が発生し、溶岩流が居住域近くまで流下
  • 全島民(1万人)が島外避難(約1ヶ月)

平成12年

7月~8月

三宅島

  • 山頂から噴火し、カルデラを形成
  • 降灰・噴石を発生
  • 低温火砕流が発生
  • 大量の火山ガスが噴出
  • 全島民(約3,800名)が島外避難(約4年半)
写真:赤いマグマが吹き出している噴火の様子
昭和61年 伊豆大島噴火 
東京大学 阿部勝征氏 撮影    
写真:黒い煙が天高く昇っていく噴火の様子
平成12年 三宅島噴火
竹入啓司氏 撮影

東京都の火山の特徴

東京都の各島の火山現象の特徴 伊豆大島は山頂、山腹で噴火する可能性があり、マグマ噴火、マグマ水蒸気噴火想定されます。玄武岩質のマグマです。 新島は島内、付近の海底で噴火する可能性があり、マグマ水蒸気噴火、マグマ噴火が想定されます。流紋岩質、玄武岩質のマグマです。 神津島は島内、付近の海底で噴火する可能性があり、マグマ水蒸気噴火、マグマ噴火が想定されます。流紋岩質のマグマです。 三宅島は山頂、山腹、付近の海底で噴火する可能性があり、マグマ水蒸気噴火、マグマ噴火が想定されます。玄武岩質のマグマです。 八丈島は山頂、山腹、付近の海底で噴火する可能性があり、マグマ水蒸気噴火、マグマ噴火が想定されます。玄武岩質のマグマです。 青ヶ島は山頂、山腹で噴火する可能性があり、マグマ水蒸気噴火、マグマ噴火が想定されます。玄武岩質のマグマです。  火山現象の解説 火砕流・火砕サージは海を越えて隣の島へ到達することもあります。 火口は山頂だけでなく山腹や海底にできることもあります。 水蒸気噴火は、地下水がマグマに温められることによって、高温高圧になり、爆発的に噴出する現象です マグマ水蒸気噴火は、地下水とマグマが直接触れることによって、高温高圧となり、マグマとともに爆発的に噴出する現象です。 マグマ噴火は、マグマが直接地表に噴出する現象です。  発生する火山現象は様々でいろいろな現象が組み合わさって発生することもありますので注意してください。 主な火山現象は火山ガス、火砕流、火砕サージ、噴石、火山灰、溶岩流などです。

東京都の火山分布

地図:伊豆大島から南下し、日光海山までの火山分布
※ 伊豆大島は火山名称

東京都の火山分類

No.

都内の活火山

常時観測火山(※1)

噴火警戒レベル(※2)運用火山

住民居住島

1

伊豆大島

2

利島

 

 

3

新島

   ● 

4

神津島

   ● 

5

三宅島

6

御蔵島

 

 

7

八丈島

  ● 

8

青ヶ島

  ● 

9

ベヨネース列岩

 

 

(海底火山) 

10

須美寿島

 

 

(海底火山) 

11

伊豆鳥島

 

 

 

12

孀婦岩

 

 

(海底火山) 

13

西之島

 

 

 

14

硫黄島

 

(自衛隊駐屯)

15

海形海山

 

 

(海底火山)

16

海徳海山

 

 

(海底火山)

17

噴火浅根

 

 

(海底火山)

18

北福徳堆

 

 

(海底火山)

19

福徳岡ノ場

 

 

(海底火山)

20

南日吉海山

 

 

(海底火山)

21

日光海山

 

 

(海底火山)

※1 常時観測火山

今後100年程度の中長期的な噴火の可能性及び社会的影響を踏まえ、「火山防災のために監視・観測体制の充実等の必要がある火山」として火山噴火予知連絡会が選定した火山(平成30年6月現在:全国で50火山)。火山活動が気象庁により24時間体制で常時観測・監視されている。

※2 噴火警戒レベル

気象庁では、火山の活動程度に応じて、噴火警報・噴火予報を発表するとともに、特に活動が活発な火山に対しては、避難行動等の情報を示した 「噴火警戒レベル」を定めている。都内の火山については、平成19年12月に伊豆大島、平成20年3月に三宅島、平成30年5月に八丈島及び青ヶ島、令和元年7月に新島及び神津島に対して、下表のとおり噴火警戒レベルが定められた。(令和5年12月現在:伊豆大島、新島、神津島、三宅島、八丈島、青ヶ島:レベル1(活火山であることに留意))

伊豆大島・新島・神津島・三宅島・八丈島・青ヶ島の噴火警戒レベル

令和5年12月現在、伊豆大島・新島・神津島・三宅島・八丈島及び青ヶ島の噴火警戒レベルは、「予報」です。
火山の活動状況に応じてレベルが変更されます。

特別警戒

名称:噴火警報(居住地域)

対象範囲

レベル

(キーワード)

火山活動の状況

住民等の行動及び登山者・入山者等への対応

特別警報の内容
居住地域及びそれより火口側

5(避難)

居住地域に重大な被害を及ぼす噴火が発生、あるいは切迫している状態にある。

【伊豆大島、三宅島、八丈島、青ヶ島】

危険な居住地域からの避難等が必要

【新島、神津島】

危険な居住地域の住民の避難及び来島者の島外避難等が必要
居住地域及びそれより火口側

4(高齢者等避難)

居住地域に重大な被害を及ぼす噴火が発生すると予想される(可能性が高まっている)。

【伊豆大島、三宅島、八丈島、青ヶ島】

警戒が必要な居住地域での高齢者等の要配慮者の避難、住民の避難の準備等が必要

【新島、神津島】

警戒が必要な居住地域での高齢者等の要配慮者の避難、住民の避難の準備等及び来島者の島外避難等が必要

警報

名称:噴火警報(火口周辺)

対象範囲

レベル

(キーワード)

火山活動の状況

住民等の行動及び登山者・入山者等への対応

警報の内容
火口から居住地域近くまで

3(入山規制)

居住地域の近くまで重大な影響を及ぼす(この範囲に入った場合には生命に危険が及ぶ)噴火が発生、あるいは発生すると予想される。

【6島共通】

登山禁止、入山規制、居住地域の境界から山頂側への立入規制、危険な地域への立入規制等

状況に応じて高齢者等の要配慮者等の避難の準備等が必要

住民は通常の生活

【新島、神津島】

上記に加えて

来島者は島外避難等が必要
火口周辺

2(火口周辺規制)

火口周辺に影響を及ぼす(この範囲に入った場合には生命に危険が及ぶ)噴火が発生、あるいは発生すると予想される。 火口周辺への立入規制等
住民は通常の生活

予報

名称:噴火予報

対象範囲

レベル

(キーワード)

火山活動の状況

住民等の行動及び登山者・入山者等への対応

予報の内容
火口内等

1(活火山であることに留意)

【伊豆大島、新島、神津島、三宅島、八丈島】

火山活動は静穏。火山活動の状態によって、火口内で火山灰の噴出等が見られる。(この範囲に入った場合には生命に危険が及ぶ)。

【青ヶ島】

火山活動は静穏。

【伊豆大島】

状況に応じて火口内への立ち入り規制等

【新島、神津島】

住民は通常の生活

【三宅島、八丈島、青ヶ島】

状況に応じて山頂火口内及び近傍への立入規制等

関連リンク

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このページに関するお問い合わせ

東京都総務局総合防災部防災計画課
電話:03-5320-7892

ID 1023241