東京都・八丈町・青ヶ島村合同総合防災訓練(平成20年度)
場所:八丈町会場、青ヶ島村会場
日時:平成20年10月21日(火曜日)
平成20年度 東京都・八丈町・青ヶ島村合同総合防災訓練の実施について
1. 訓練の概要
訓練名
平成20年度東京都・八丈町・青ヶ島村合同総合防災訓練
目的
海を隔てた島しょで火山噴火や地震による津波などの災害が発生した場合、島外からは容易に救助等を行うことができない。 このため、島しょ町村と東京都が合同で防災訓練を実施することにより、町村内における自助・共助体制の確立、及び発災時に東京都及び防災機関が対処すべき役割の確認、応急対策能力の向上を図ることを目的とする。
実施日時
平成20年10月21日(火曜日) 午前中(正午まで)
統一テーマ
「迅速な避難誘導」と「連携」
訓練内容
1 八丈島における火山噴火災害対応訓練(実動訓練)
八丈富士(西山)において噴火警報が発表されたことを想定した避難・救助訓練
2 八丈島における津波災害対応訓練(実動訓練)
東海・東南海・南海で発生した地震により津波が襲来したことを想定した避難・救助訓練
3 青ヶ島における火山噴火災害対応訓練(実動訓練)
池の沢旧火口付近において噴火警報が発表されたことを想定した島外避難・救助訓練
4 審議訓練
- 都庁、八丈支庁、八丈町役場、及び青ヶ島村役場における災害対策本部審議訓練
- 海上保安庁の巡視船「いず」における現地対策本部審議訓練
平成20年度 東京都・八丈町・青ヶ島村合同総合防災訓練の様子
東京都は、平成20年10月21日、八丈町、青ヶ島村および防災機関と、火山噴火や地震及び地震に伴う津波の発生などに備え、合同で総合防災訓練を実施しました。 訓練は、「迅速な避難誘導」と「連携」をテーマに、地元町村内における自助、共助体制の確立と災害発生時における東京都および防災機関が対処すべき役割の確認による、応急対策能力の向上を目的として実施しました。
1. 実施規模
参加機関(団体):約40機関(団体)
参加人員:約3,000名
八丈町会場
(1) 現地対策本部審議訓練(指揮機能移動訓練)
八丈富士における噴火の可能性が高まったことを想定し、海上保安庁巡視船「いず」内において、八丈町災害対策本部をはじめ、陸上自衛隊、海上保安庁、警視庁及び東京消防庁など防災機関の参加のもと、東京都現地対策本部と八丈町災害対策本部合同の審議訓練を実施しました。同時に、外洋上ではじめて、警視庁ヘリが巡視船「いず」へ着船し、本部指揮者を移送したことにより、両機関のさらなる連携を図ることができました。
(2) 住民避難誘導等訓練
災害時に、より迅速に避難活動を行うことを目的として、八丈町営バスを活用し、児童・生徒及び高齢者などの災害時要援護者等の大規模な避難誘導訓練を実施しました。 また、津波災害を想定した訓練においては、三根地域住民を中心に約200名が徒歩による避難訓練を実施しました。
(3) 避難所開設・運営等訓練
東京都LPガス協会提供の燃料により、日本赤十字社東京都支部をはじめ、赤十字奉仕団、町役場や八丈支庁職員の連携のもと、約1,500食のアルファ化米の炊き出しを行いました。 あわせて、八丈支庁は、倉庫から備蓄食糧(クラッカー)を搬出・運搬・配布までを行い、同時に医療・健康相談所を開設・運営を行いました。
(4) 空路・海路等を活用した島外からの支援訓練
島外からの支援として、空路では、陸上自衛隊、警視庁及び東京消防庁のヘリが参加し、救出・救助訓練をはじめ、各種の訓練を実施しました。 また、海上保安庁巡視船「かの」からの給水車への応急給水訓練、東海汽船輸送船により車両や資機材等の輸送を行いました。その他、飲食料などの緊急支援物資についても、東京都生活協同組合連合会や東京都福祉保健局等の連携のもと、物資輸送等の訓練を実施しました。
(5) 臨時へリポートの設置・運営
今回の訓練では、島の中心部に位置する八丈島空港が利用できないことを想定し、中之郷運動場を臨時へリポートとして設置・運用訓練を実施し、同運動公園におけるヘリの運用が可能であることが検証できました。
(6) 医療救護活動・後方医療搬送訓練
災害発生初期段階における医療救護活動について、東京都福祉保健局や日本赤十字社東京都支部、献血供給事業団など、島外からの支援にあわせ、八丈町立病院や島しょ保健所の医療関係者、都立八丈高校生徒等の参加により、トリアージをはじめとする医療救護活動訓練を実施しました。 また、海上保安庁巡視船「いず」に臨時医療救護所を設け、後方医療搬送訓練として、町立病院から重篤入院患者を町消防本部救急車により輸送する訓練を行いました。
(7) 津波災害対処訓練
八丈島は、東南海・南海地震により被害が予測される地域とされており、今回の訓練では、警視庁と東京消防庁の連携による海中落水者の救出救助訓練などを実施しました。
(8) その他訓練
三原小・中学校及び神湊(底土)港会場を中心として、八丈町と東京都水道局の連携による水道管応急復旧をはじめとしたライフライン応急復旧訓練、訓練参加防災機関などによる展示・体験訓練など様々な訓練を実施しました。
青ヶ島村会場
(1) 災害対策本部審議訓練(テレビ会議実施)
青ヶ島において噴火の危険性が高まり、小規模な噴火が確認されたことを想定し、青ヶ島村及び東京都の災害対策本部、八丈支庁八丈地方隊の設置による初動対応を行うとともに、東京都テレビ会議システムを活用した審議訓練を実施しました。
(2) 住民避難誘導等訓練
島外への避難を想定し、消防団員の誘導により、村役場前から村営へリポートへの徒歩による集団避難活動訓練を実施しました。
(3) 避難所開設・運営等訓練
初期消火訓練とあわせて、青ヶ島小中学校校庭において消防団と住民による消火栓からの放水訓練を実施しました。 また、避難所における飲食料の確保訓練として、小中学生によるアルファ化米の炊き出し及び水道施設の破損を想定した集水施設からの応急給水訓練を実施しました。
(4) 空路を活用した島外避難訓練等
噴火災害を想定し、警視庁及び東京消防庁のヘリにより島外への避難訓練を実施するとともに、空路を活用した陸上自衛隊のヘリによる緊急物資支援訓練も実施しました。この訓練では、陸上自衛隊のヘリ(UH-1)を、2機同時に村営へリポートへ駐留できることも検証できました。
(5) その他訓練
青ヶ島村役場を中心として、情報通信研究機構による技術試験衛星を利用した情報伝達訓練をはじめ、様々な訓練を実施しました。
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東京都総務局総合防災部防災管理課
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