東京都・杉並区合同総合防災訓練(平成26年度)

場所:都立和田堀公園周辺、区立桃井原っぱ公園周辺、高円寺北地区など
日時:平成26年8月30日(土曜日)

平成26年度 東京都・杉並区合同総合防災訓練の実施について

東京都は、杉並区と合同で下記のとおり総合防災訓練を実施しましたので、お知らせします。

なお、本訓練は、九都県市合同防災訓練の東京都会場としても実施しました。

1 訓練ポスター

平成26年度総合防災訓練のポスターです。

2 会場マップ

平成26年度総合防災訓練の会場マップです。

3 訓練概要

訓練名

平成26年度東京都・杉並区合同総合防災訓練

目的

震災時における都、区、各防災機関との連携の強化及び自助・共助に基づく地域防災力の向上を図るため、実践的な訓練を実施する。

実施日時

平成26年8月30日(土曜日)

午前9時から正午まで

主な会場

都立和田堀公園、区立桃井原っぱ公園、高円寺北地区(区立馬橋小学校周辺)など

特徴

  1. 木造住宅密集地域での火災発生など、地域の被害特性に対応した訓練
    家屋倒壊を想定した救出救助訓練
    実際の街区を活用した地域住民による初期消火、救出救助訓練
  2. 臨海部における救出救助活動拠点等の設置運営訓練

主な訓練実施内容

  1. 都立和田堀公園及び周辺
    警察・消防・自衛隊等の防災機関とアジア大都市ネットワーク21都市(ソウル、台北)の消防隊が連携した救出救助、ヘリによる救助部隊投入、地域住民による倒壊建物からの救出救助・負傷者搬送・応急救護等体験、電気、ガス、通信等ライフラインの応急復旧、防災機関による展示、被災者支援システム活用訓練 など
  2. 高円寺北地区
    地域住民、消防団、防災隣組等による初期消火や倒壊建物からの救助 など
  3. 桃井原っぱ公園
    緊急医療救護所における医療救護班や災害拠点病院が連携した負傷者トリアージ等の医療救護活動 など
  4. 杉並区立永福体育館
    自治体職員、輸送機関、ボランティア等による緊急支援物資の避難所搬送 など
  5. 中央区晴海地区
    救出救助活動拠点としての医療機能設置・運営、ヘリコプターの航空統制 など
  6. その他訓練会場
    ア 区立済美小学校
    検視・検案・身元確認訓練
    イ 在日米軍基地
    ヘリによる救助部隊や支援物資の輸送

平成26年度 東京都・杉並区合同総合防災訓練の様子

東京都は、平成26年8月30日、杉並区と合同で東京湾北部地震を想定した総合防災訓練を実施しました。

1 実施規模

参加機関(団体):約100機関(団体)
参加人員:約10,000名

2 東京都災害対策本部審議訓練(※9月1日に実施)

9月1日(月曜日)の早朝に首都直下地震(震源:東京都23区、M7.3、最大震度7)が発生、概ね2時間後に都の災害対策本部会議を開催することを想定して、災害対策本部運営訓練を行いました。

また、東京都災害対策本部長(都知事)と内閣総理大臣及び防災担当大臣とのテレビ会議を行いました。

写真:訓練の様子1
審議訓練の様子
写真:訓練の様子2
テレビ会議の様子

3 地域住民の避難場所への避難訓練及び避難所運営訓練

  1. 木造住宅密集地域等での、火災発生時の対応能力を高める。
  2. 広域避難場所への避難訓練を実施することで、街中の危険個所の確認及び避難経路について検討する。
  3. 集団での避難の課題や困難さを確認する。
  4. 避難所の開設及び運営要領を確認する。

上記を目的として、杉並区内全域で避難場所への避難訓練及び震災救援所での避難所運営訓練を実施しました。

写真:訓練の様子3
地域住民の避難場所への避難訓練
写真:訓練の様子4
避難所運営訓練(震災救援所備蓄品の展示)

4 住民共助による救護・救助、消火訓練

大規模災害時には、住民同士がお互いに助け合う「共助」の役割が重要になることから、地域の防災リーダーである消防団員が訓練指導の中心となって、住民共助による訓練及び児童・生徒に対する総合防災教育を実施しました。

写真:訓練の様子5
ジャッキによる救助訓練

5 木造住宅密集地域における救出救助等訓練(高円寺北地区)

木造建築物が集中している地域は、消防車等の緊急車両の進行が極めて困難な狭隘な街路が多く、地震による火災発生及び延焼拡大、建物の倒壊、さらにそれらに伴う救出救助活動の困難性から大規模な被害が想定されています。このため、実際の街区及び小学校等において、地元住民や消防団とが協力した自助・共助訓練を実施しました。また、木造住宅密集地域を想定した模擬家屋を実際の道路上に多数設置し、実践的な公助訓練を実施しました。

写真:訓練の様子6
ボランティアによる救出救助訓練 
写真:訓練の様子6
可搬ポンプ作動手順確認

写真:訓練の様子8
放水訓練
写真:訓練の様子9
救出救助訓練(消防団)

6 木造住宅密集地域における救出救助等訓練(和田堀公園地区)

耐火性に劣る木造住宅が密集する地域等では、緊急車両の通行が困難となる狭隘な街区があり、首都直下型地震が発生した場合には、ガレキ等の障害物による緊急交通路の不通及び家屋倒壊による下敷きや火災による死傷者が多数発生することが想定されています。今回の訓練では、木造住宅密集地域において、火災や家屋の倒壊が発生した被災現場を再現し、公助を主とした道路啓開訓練、火災延焼阻止訓練及び救出救助訓練を実施しました。

道路啓開訓練においては、東京都建設局等により、道路上のガレキ等を除去する道路啓開訓練、及び緊急交通路の障害となっている放置車両や事故車両を、警視庁やレッカー事業者が連携し、安全で交通の妨げにならない場所への車両移動を実施しました。道路啓開完了後は、各機関の車両部隊が進出しての火災延焼阻止訓練や救出救助訓練を実施し、さらに応援部隊として、広域緊急援助隊、緊急消防援助隊、アジネット部隊などが応援に駆け付け、各機関が相互に連携した救出救助訓練を実施しました。

写真:訓練の様子10
木造住宅密集地域での倒壊家屋を再現した状況 
写真:訓練の様子11
道路啓開活動(建設局)
写真:訓練の様子12
バイク隊による情報収集活動(東京消防庁)
写真:訓練の様子13
民間救助犬による捜索活動
写真:訓練の様子14
建物延焼状況及び消火活動(東京消防庁・消防団)
写真:訓練の様子15
東京都現地連絡調整所
写真:訓練の様子16
倒壊家屋下敷きの車両からの救出活動(警視庁)
写真:訓練の様子17
倒壊家屋からの救出活動(東京消防庁)
写真:訓練の様子18
東京DMATと東京消防庁との連携活動 
写真:訓練の様子19
広域緊急援助隊到着(大阪府警察)
写真:訓練の様子20
緊急消防援助隊到着(さいたま市消防局)
写真:訓練の様子21
負傷者搬送(アジネット部隊

7 医療救護班活動訓練

医療救護班活動訓練は、東京都災害拠点病院である荻窪病院を実際に使用し、病院前に杉並区が緊急医療救護所を設置し、また、病院に近接する桃井原っぱ公園にも緊急医療救護所を拡張し、負傷者が双方に殺到したという想定で行われました。災害拠点病院と緊急医療救護所、杉並区医療救護班と都医療救護班等との統制・連携を確認しました。

このほかに、(1)荻窪病院で対応困難な傷病者を被災地外の災害拠点病院にヘリコプターで搬送する訓練、(2)荻窪病院の支援にDMATや都医療救護班を派遣し、病院が受け入れる訓練、(3)杉並区と防災協定を締結している中央大学附属杉並高校や荻窪消防団等による患者搬送支援訓練、(4)薬剤や医療物資を災害薬事コーディネーター等が発注し配送する訓練等を実施しました。

写真:訓練の様子22
桃井原っぱ公園に設置した緊急医療救護所 
写真:訓練の様子23
荻窪病院における救護訓練

写真:訓練の様子24
東京消防庁ヘリコプターによる傷病者搬送訓練
写真:訓練の様子25
ドクターヘリコプターによる傷病者搬送訓練

8 検視・検案、身元確認訓練

検視・検案、身元不明死体に対する身元確認及び火葬許可証交付までの訓練を実施しました。災害時に一人でも多くの生命を救うことは当然ですが、遺体についても死者への尊厳と遺族の感情を十分に配慮する必要があります。参加各機関は、収容から火葬まで遺体を迅速、かつ、適切に取り扱えるように一連の作業を確認しました。

写真:訓練の様子26
身元不明死体に対する身元確認(1)
写真:訓練の様子27
身元不明死体に対する身元確認(2)

9 緊急支援物資輸送訓練、炊き出し

都内各地や九都県市からの緊急支援物資の搬送・受け入れ及び仕分け作業の訓練を行いました。実戦さながらの大量の物資を1次集積拠点に集積し、杉並区の物資拠点に搬送しました。トラックより物資を積み降ろし、仕分けを実施した後、区内避難所搬送用のトラックに積み替えて、避難所と想定した和田堀公園会場へ輸送しました。

また、陸上自衛隊によるカレーライス、日本赤十字社による五目御飯の炊出し訓練を行いました。

写真:訓練の様子28
立川地域防災センターでの積込み作業
写真:訓練の様子29
区職員による支援物資の仕分け

写真:訓練の様子30
陸上自衛隊によるカレー調理
写真:訓練の様子31
日本赤十字社によるアルファ米調理

10 被災者生活再建支援システム活用訓練

都独自の被災者支援システムを活用し、住家被害の認定からり災証明の発行まで、生活再建支援の全体像がわかる訓練を実施しました。

写真:訓練の様子32
木造住家の被害認定調査体験
写真:訓練の様子33
火災調査の説明

11 展示・体験、応急復旧訓練

訓練会場内に各防災関係機関の展示ブースを設置し、一般来場者等を対象に幅広く防災に関する展示・体験型訓練を行いました。また、電気・ガス及び上下水道の各ライフラインに関して、災害時における応急復旧に関する実演型訓練を行いました。

写真:訓練の様子34
車両展示(警視庁)
写真:訓練の様子35
車両展示(警視庁)

写真:訓練の様子36
電力確保訓練(東京電力)
写真:訓練の様子37
水道施設応急復旧訓練(東京都水道局

12 大規模救出救助拠点立ち上げ訓練

大規模救出救助活動拠点の設置・運営訓練として、拠点運営に必要となる発災直後の速やかな拠点スペース確保や拠点立ち上げの検証を実施しました。具体的にはヘリ局地統制・運用訓練と負傷者搬送・医療救護訓練の2項目を実施しました。

写真:訓練の様子38
海上保安庁「あきつしま」
写真:訓練の様子39
日本赤十字社「dERU

13 航空機運用訓練

医療救護訓練と連携し、要救護者を杉並区外の災害拠点病院である国立災害医療センター及び杏林大学病院へ搬送する訓練を実施しました。また、赤坂プレスセンターから、晴海ふ頭に接岸している海上保安庁巡視船「あきつしま」に東京消防庁ヘリコプターで搬送する訓練を実施しました。このほか、在日米軍ヘリコプターで東京臨海広域防災公園に支援物資を輸送する訓練を実施しました。

※訓練当日は、早朝から降雨であったため航空機を運用した訓練は、ほとんどが中止となりました。

写真:訓練の様子40
海上保安庁巡視船への負傷者搬送 
写真:訓練の様子41
米軍ヘリによる物資搬送訓練

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このページに関するお問い合わせ

東京都総務局総合防災部防災対策課訓練企画係
電話:03-5388-2483
メールアドレス:S0000040(at)section.metro.tokyo.jp (at)を@に変えて送信して下さい。

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